今回は、ルター派や改革派が再洗礼派を弾圧・抹殺した出来事、カルヴァンがセルベトゥスを異端として弾劾し、ジュネーブは彼を火刑に処したことなどから、「寛容」の問題を取り上げます。
「寛容」は、テキストp142~p143では、宗教戦争の後に出てくる啓蒙主義が主張した主要な課題の一つでありました。さらにp241~242頁でも扱っています。
渡辺一夫は、東京大学、立教大学、明治学院大学などで教えたフランス文学者です。ルネサンス期のフランスやエラスムスの研究家でもあり、この文章は高校の教科書に掲載されたこともある有名なものです。渡辺の教え子には森有正や大江健三郎などがいます。
コースにアップしたPDFには、私が心にとまったところに傍線が引いてあります。今回はみなさんがこの文章のどんなところに目がとまり、何を考えたかをディスカッションしてみましょう。