1、御国へ行くと 思いつつも
親しき者を あとになして
慣れしこの世を 立ち去る時
なごり惜しまぬ 人やはある
ああ祈りせん 祈りに勝る
慰めなし
2、つきぬ命は 認むれども
行く者よりは 残る者に
別れの憂い いや深きを
いかで嘆かぬ 人やはある
ああ祈りせん 祈りに勝る
慰めなし
3、うき世の栄え 求めずとも
親族(うから) 一族(やから)は
飢えにせまり 我 はた 病みて
(※はた=もまた)
いえぬ時は 誰か心の
おとろえざる
ああ祈りせん 祈りに勝る
慰めなし
4、試み強く 心弱く 悩みつきせぬ
世にし住めど 祈りによりて
御力をえ 力なき身も
ついに勝ちなん
ああ祈りせん 祈りに勝る
慰めなし